2018年10月22日月曜日

岩塩こそが 本当の『塩』

岩塩には人の手による汚染が無いため、極めて安全な塩と言う事になりますし、長い年月をかけて結晶化し、高温のマグマで焼かれた塩は、海水に含まれるヒ素も無く、海の塩よりも強い気を放つと言われています。
 何よりも苦汁(にがり)と言われるマグネシウムを適度に含み、それ以外にも硫黄や鉄などの有用なミネラルを多く含んでいます。
近年の様々な研究機関の報告によれば、マグネシウムが不足すると血管が硬くなり、心疾患などのリスクが高まる事がわかっています。
また硫黄はアミノ酸や酵素の材料として、必要不可欠なミネラルです。

 良いものが圧倒的に不足した、塩化ナトリウムだけの塩では、血管を柔らかくする力が根本的に足りず、健康を維持するのには向いていないと言う事です。
逆に、岩塩は汚染が無いために安全なだけでなく、必要な不純物(ミネラル)が含まれるていることで、より安全で健康に役立つ塩として注目をされています。


口に入れるシオは ツチヘンの『塩』

シオと言う字を漢字で書くには、幾つかの書き方があります。
サンズイに朝と書いて【潮】、サンズイに夕と書いても【汐】、どちらも読み方はシオですが、意味は海の波を表しています。
ところが口に入れる【塩】はサンズイではなくツチヘンを使います。
なぜ、土なのでしょうか?

 多くの古代の文明は河川流域の内陸に発達していて基本的に海辺ではないのです。
狩猟や農耕と言った食べ物を得るためには、山や森に近く開けた草原が適していました。
そして、生きていくために必要なミネラルは、山から岩塩を掘り出していました。
ポーランドのヴィエリチカ岩塩坑の岩塩製の地下大聖堂
 
今でも野生動物の多くは、ミネラルを補給するために山の中にあるミネラルが豊富な土をなめていきますが、海に行くのは極めて稀です。
 山から掘り出した塩は掘りつくすと無くなり、別なところを探す必要がありますし、運び出すのは険しく大変な作業だったと思われます。
都市が発展すれば人口も増えるので、今まで通りでは塩は不足していきます。そうして考え出されたのが、海水を濃縮させたのちに乾かして、塩を取り出すと言う高度な技術です。
つまり海からの塩はもともと代用品であり、本来岩塩こそが本当の塩と言う事になります。

程よく様々なミネラルを 含んだ塩が、良い『塩』

ミネラルと言うのは極めて微量でも健康状態を大きく左右させる力を持っています。多すぎれば害にもなりますし、足りなければ生きていけなくなります。ですので、程よく様々なミネラルを含んだ塩が、良い塩と言う事になります。
 よく動物は昔は海に居て陸に上がったから、海のミネラルが大事だと言う人がいます。確かに羊水は海水に似ているかもしれませんが、最初に水から上がったと思われる動物の両生類は海ではなく、川や湖から上がっています。
その後の淘汰の過程で、海に戻っていった亀やクジラなどはいますが、海水から直接陸生になった訳でもありません。
釣りなどをされる方はご存知ですが、淡水の流れ込む河口付近は良く釣れると言います。
山のミネラルが溶けた川の水が混ざる事で、プランクトンが増殖するからです。
 宮城のカキ養殖業者が、瀕死の瀬戸際だった牡蠣を復活させたのは、山に木を植えミネラルを川に流す事でした。海のミネラルに山のミネラルが加わる事で、生物は生きていけるのです。





2018年10月17日水曜日

大切なのは、 良い塩を適度に取ること その1

適度とはどのくらいか、これは、人によって様々なので一日○gと言う考え方は、無理があると思われますが、しいて言えば、食べてみてしょっぱいと感じたら塩分はもう足りていて、美味しいと思えば、丁度良いか少し足りていないと考えてみては如何でしょう。

 ではどの様な塩が良い塩なのかと言うと一般的に良いと言われる塩にミネラル豊富な自然塩、天日塩、天然海水塩などがあります。
これらはすべて海水から作られます。
しかしその海水で問題になるのが海の汚染です。


 現在人間の活動によるダメージを受けていない海は、世界のたった4パーセントしかありません。
核実験、大気汚染、重油タンカー事故、原発事故による放射性物質流出など、現在世界の海は人類の手によって汚染され続けています。
 また洗顔料やボデイーソープに含まれるスクラブと言う樹脂製の小さな粒は、下水処理では取り除ききれず海水に垂れ流され、また、ビニール袋やペットボトルの不法に投棄されたものが紫外線によって破壊され、ナノレベルの樹脂片となって、同じく地球上のすべての海水の中を漂っています。
海水から塩を作る製法では、これ等を完全に取り除く事が出来ないので、汚染物質の人体への影響が心配されます。

『減塩=ヘルシー』の落とし穴

健康診断で血圧が高いと診断されると、今でも多くの医師から「塩分を取りすぎではないですか?」と言われることが多いと思います。
そして、塩分を減らすように指導を受ける事になるでしょう。


世の中では、減塩=ヘルシーとしてもてはやされ、お味噌や、お醤油、梅干しなど日本の伝統食の多くが、○○%減塩などと表示され、塩分=害悪の様な扱いになって居ます。
 減塩した食品は、味が足りないので、「アミノ酸等」と言う、いわゆる化学調味料が使われるようになります。
実際には、酵母菌などにより穀類などを発酵させて作るので、化学調味料と言うのは、正しくないのですが中身の物質は、グルタミン酸ナトリウム塩が多く使われます。
塩は塩化ナトリウムで、血液中の塩分濃度と言う言葉も、ナトリウム濃度と言う事なので、どちらにしてもナトリウムは取っているので、元の木阿弥です。