2024年10月15日火曜日

秋の健康を考える②


上の図のこれらの根菜や茸は『免疫の強化』にたいへん役立ちますので、生活習慣病だけではなく、秋から冬にかけて増えてくるインフルエンザ等の「風邪感染症」の感染と重症化の予防に役立ちます。

『腸内細菌』の多くは、根菜類やキノコ類のもつ様々な種類の食物繊維が大好物で、腸内細菌が活発に活動することで、『ビタミン』や『ホルモン』、『免疫物質』が大量に作られ、これが冬場の健康を支えてくれます。ここに海藻類を組み合わせると、海藻のミネラルも腸内細菌の働きで吸収されやすくなります。海藻類に含まれるマグネシウムは、筋肉を柔らかくして血圧を正常に保つのに役立ちますので、生活習慣病の改善につながりますし、キノコ類に含まれるアミノ酸は、血液中の毒素を分解しますので、鬼に金棒と言えます。

それから夏の間暑い日が続いたため、冷たい物やのどごしのよいものに偏った食事をしたり、日中夜、冷房のかけっ放しだったりという方も少なくなかったでしょう。

身体を冷やす食事や状況が続くと、自覚がないままに体の内臓も冷やされて、胃腸機能が弱まり、消化吸収する力も衰えてしまいます。

そうすると消化不良を招き、胃もたれや胸焼け、また、栄養が吸収されずに栄養不足に繋がります。その結果、腸内環境の悪化や免疫力や代謝の低下といったことが、時間差で秋頃の不調となって現れて来ます。また「内臓の冷え」は、自律神経にもダメージを与えます。

「自律神経の乱れ」によって体の循環が滞り、血液やリンパの流れが悪くなり、疲れやすかったり、体がだるかったりなどの不調に繋がります。

「内臓の冷え」と「自律神経の乱れ」を改善するためには、まずは胃腸機能の回復が大切です。そんな時はしっかり炭水化物を取ることが必要ですが、特にこの時期お薦めが『お米』です。『お米』を食べることで臓器を動かす燃料となり、胃腸の動き=消化吸収してくれる「ぜん動運動」が活発になることで、胃腸機能の回復に繋がります。



秋の健康を考える①


朝晩に涼しさを覚え、秋の気配を感じ始めると、ふとこの言葉が浮かんで来る方も居られると思います。由来は中国の漢詩の中の「秋高塞馬肥」と言う一説。

元の意味は、「秋になると北から匈奴(騎馬民族集団)が街を襲いに来る。」だそうです。

秋の気候と相まっていつしか意味が変わり、秋は実りの季節だから馬も肥えるという風に捉えられる様になったそうです。

食欲の秋とも言う様に、厳しい夏の暑さの後涼しくなってくると、気温と体温の差が広がり始めて、私たちの体は体温を維持するために、エネルギー生産が活発になってカロリーの消費が増えていきます。

丁度そのタイミングで穀物や木の実などが実り、魚は脂が乗って美味しくなります。

更に冬に備え脂肪を蓄えるように本能が働き始めてきますので、馬に限らず私たち人間も太り始める時期です。つまり、生活習慣病の予防を行うのには、この時期が一番の好機とも言えます。

生活習慣病と言うと、意味合いが少し和らいでしまいますが、行きつく先は『心臓病』・『脳卒中』・『癌』等で、特に循環器系の心臓病・脳卒中等は秋の過ごし方で、秋を過ぎた冬場の危険度が変わります。

気候は爽やかで、多少汗をかいてもすぐに乾き身体を動かすにも楽な季節ですし、夜はエアコンなしでも寝苦しくない季節ですので、しっかり身体を動かして、睡眠を十分にとる事も、血液の流れを良くしてくれますので、大事な予防策です。

食べすぎは生活習慣病への近道です。

腹八分目を心がけると同時に、多くの根菜類や茸などが旬を迎えますので、毎日の食卓に取り入れてください。